海とカフェの町・タンジェ|私がもう一度訪れたい理由

モロッコ旅行ガイド

タンジェてどんな町?
モロッコ北部にあるタンジェは、大西洋と地中海の交差点に位置する港町。スペインからフェリーでたったの2時間という近さにあり、古くから「アフリカへの玄関口」「ヨーロッパへの玄関口」として栄えてきました。
そのため、ヨーロッパ的な街並みとモロッコ独特の文化が混ざり合う、不思議な雰囲気を感じられる場所です。
マラケシュやフェズのような「ザ・モロッコ」とは一味違う、コスモポリタンな空気が流れているのがタンジェの特徴。歩いているだけで、この街が長い間多くの文化を受け入れ続けてきた歴史を肌で感じられるんです。

初モロッコでの悔しすぎる体験

実は私が初めてモロッコの土を踏んだとき、ツアーのルートにタンジェが含まれていました。事前にガイドブックを読んで「港町の雰囲気を味わいたいな」「カフェでミントティーを飲みながら海を眺めたいな」なんて、いろいろ想像を膨らませていたんです。

ところが、当日はあいにくの大雨。モロッコって乾燥しているイメージだったから、まさかこんなに激しい雨に降られるとは思ってもみませんでした。しかも団体ツアーだったので滞在時間はほんのわずか。結局、バスの窓越しに街並みをちらっと見ただけで、一歩も外に出ることなく通り過ぎてしまったんです。

「タンジェ=雨に煙る港町」という、なんともぼんやりした印象だけが心に残りました。あのときの悔しさは今でも忘れられません。だからこそ、次にモロッコを訪れるときは絶対にタンジェでリベンジしたい!今度はお天気の日に、時間をたっぷりかけて街歩きを楽しみたいと思っています。

バスが出発したら太陽が出てきた…

タンジェの歴史と文化

タンジェは古代から交易の拠点として栄え、フランスやスペイン、イギリスなどの影響を強く受けた国際都市。20世紀には「国際管理都市」として世界中の文化人が集まり、作家ポール・ボウルズやビート世代の文学者もここを拠点にしました。
そんな「国境の町」「文化が交わる町」としての歴史が積み重なって、今のタンジェの独特な雰囲気が生まれているんですね。マラケシュやフェズとは明らかに違う、国際的でどこかアーティスティックな空気を感じられるのも納得です。

タンジェで絶対に訪れたいスポット

メディナとカスバ博物館で歴史散策

タンジェの心臓部と言えるのが、城壁に囲まれた旧市街メディナです。他の都市のメディナと比べると規模はそれほど大きくないのですが、その分迷子になる心配も少なく、ゆっくりと街歩きを楽しめそう。

細い石畳の路地を歩いていると、白い壁に青い扉が映える美しい建物や、歴史を感じさせる古いモスクに出会えます。お土産屋さんも程よい密度で並んでいて、しつこい客引きに疲れることなく買い物も楽しめるはず。

メディナの中でも特に注目したいのがカスバ博物館。17世紀に建てられた宮殿を利用した博物館で、タンジェの長い交易の歴史を物語る貴重な展示品を見ることができます。建物そのものも美しいモロッコ建築の傑作なので、歴史に興味がない人でも十分楽しめると思います。

コルニッシュで絶景を独り占め

タンジェといえば、やっぱり海抜きには語れません。コルニッシュと呼ばれる海沿いの遊歩道は、この街のハイライトの一つ。ここから眺める景色がもう、想像しただけでわくわくします。

大西洋の青い海が目の前に広がり、晴れた日には対岸のスペインの海岸線がくっきりと見えるんだそう。アフリカ大陸からヨーロッパ大陸を眺めるなんて、そうそうできない体験ですよね。特に夕方の時間帯は、海に沈む夕日と相まって息をのむような美しさだと聞いています。

朝の散歩もきっと気持ちいいはず。潮風を感じながらのんびり歩いて、途中でカフェに立ち寄ってモーニングコーヒーを楽しむ…そんな時間の過ごし方をしてみたいです。

グランドソッコ広場

タンジェの街のシンボルとも言える広場が、グランドソッコ広場です。ここはいつでも地元の人々や観光客でにぎわっていて、タンジェの日常生活を垣間見るのにぴったりの場所。

広場の周りにはカフェやレストランがずらりと並んでいるので、どこか一つに腰を落ち着けて、ミントティーを飲みながら人間観察するのが私の次の目標です。きっと様々な国の人たちが行き交っていて、見ているだけでも飽きないと思います。

カフェ・ハファ(Café Hafa)

そして、タンジェを訪れたら絶対に外せないのがカフェ・ハファ(Café Hafa)。1921年創業という老舗のカフェで、断崖の上という立地が最高すぎるんです。

ここから見下ろす大西洋の眺めは、まさに絶景そのもの。
数多くの文豪や芸術家たちが愛したカフェとしても有名なんです。同じ席に座って同じ景色を眺めながらミントティーを飲んでいると思うだけで、なんだかロマンチックですよね。

きっと席に座った瞬間から、創作意欲が湧いてくるような特別な空気を感じられるはず。私も旅日記をここで書いてみたいなって思ってます。

タンジェの海とビーチリゾート

港町のイメージが強いタンジェですが、実はビーチリゾートの一面も持っています。
市街地のすぐそばには「タンジェ・ビーチ(Plage Municipale de Tanger)」があり、夏には多くの地元の人や観光客でにぎわい、海水浴を楽しむ姿が見られます。都市のすぐそばにあるのに、思った以上に海がきれいで、気軽に泳げるのが魅力。

もう少し落ち着いた雰囲気を味わいたいなら、車で20〜30分ほどの場所にある「アチャカル・ビーチ(Plage Achakar)」もおすすめです。観光名所のヘラクレスの洞窟の近くに広がる大西洋のビーチで、こちらの方が透明度も高く、のんびり過ごせます。

私自身、次にタンジェに行くときは「港を眺めるだけでなく、海に入って過ごす時間」も体験したいと思っています。特に、大西洋に沈む夕日を見ながら砂浜でのんびりするひとときは、きっと忘れられない思い出になりそうです。

女子旅目線での治安と注意点

タンジェは港町で国際色が強いエリア。観光地として整備が進んでいるので、昼間に観光スポットを歩く分にはそこまで心配する必要はありません。
ただし、女子ひとり旅や女性グループの場合は、ちょっとしたポイントを押さえておくと安心です。

  • 夜は人通りのあるエリアを歩く
  • 声かけや客引きはサラッとかわす
  • スリ対策は必須(バッグはチャック付き、スマホはポケットNG)
  • 服装は少し意識(羽織りがあると安心)

⇒全体的には「観光地としては安心感あり、でも油断は禁物」。

次回はこう旅したい!1泊2日のモデルプラン

1日目:海とカフェでのんびり

  • 午前:カサブランカやラバトから高速鉄道「アル・ボラーク」でタンジェへ
  • 午後:旧市街メディナを散策、カスバ博物館で歴史を感じる
  • 夕方:コルニッシュの海沿いを散歩しながら夕日を眺める
  • 夜:カフェ・ハファでミントティーを片手に夜景を堪能

2日目:ビーチとローカル体験

  • 朝:タンジェ・ビーチやアチャカル・ビーチで海水浴
  • 昼:港町らしい海鮮料理を堪能(グリル魚やタジン)
  • 午後:グランドソッコ広場で人々の暮らしを観察、ショッピング
  • 夕方:フェリーでスペインへ、または鉄道で他都市へ移動

まとめ|やっぱりタンジェが気になる理由

モロッコには本当に魅力的な街がたくさんあります。砂漠の入り口メルズーガ、青い街シャウエン、古都フェズ、賑やかなマラケシュ…どの街にもそれぞれ異なる魅力があって、「次はここに行きたい!」って思わせてくれます。

でも、その中でも私にとって「次に行きたい街ナンバー1」は、やっぱりタンジェなんです。

一瞬の滞在で通り過ぎてしまったからこそ、もっと深くこの街のことを知りたい気持ちが募るばかり。歴史ある港町としての顔も、意外なビーチリゾートとしての顔も、両方をじっくりと味わい尽くしてみたいんです。

カフェ・ハファで文豪気分を味わったり、コルニッシュで大西洋の夕日を眺めたり、メディナの路地で思いがけない発見をしたり…そんな「タンジェらしい」体験を一つ一つ積み重ねていきたい。

次にモロッコを旅するときは、必ずタンジェでリベンジします。今度は晴れた日に、時間をたっぷりかけて。きっと素敵な思い出がたくさんできるはず!

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