今回はモロッコの魅力的な都市フェズと、人気の「青い街」シェフシャウエンを組み合わせた5泊7日のモデルコースをご紹介します。
フェズは、9世紀初頭にイスラム王朝の都として築かれたモロッコ最古の都市で、多くのモロッコ人にとって精神的な首都とも言え、文化的にも歴史的にも最も重要な土地です。
フェズの魅力とは

フェズが特別な理由
792年にイドリース朝の王都となったことに始まり、その後1200年もの間に多彩な文化の発展を遂げました。現在でもモロッコの文化的中心地として重要な役割を果たしています。
フェズの特徴
モロッコ最古の都市で、日本でいう京都のような存在 旧市街は「世界一の迷宮都市」と呼ばれている 旧市街は世界遺産にも登録されている 伝統工芸が盛んで職人の技術が受け継がれている

迷路のような旧市街(メディナ)
フェズの路地は非常に入り乱れ、世界一複雑な街と言われています。入り組んだフェズの街でも大きい道を歩いていけば迷うことなく辿り着けますが、小さな路地に入ると方向感覚を失いがちです。
フェズの主要観光スポット
ブージュルード門(バブ・ブージュルード)
美しい城門をくぐって旧市街に足を踏み入れれば、タイムスリップしたような風景が広がります。フェズ観光の玄関口となる美しい門です。


マドラサ(イスラム神学校)
イスラム神学校(マドラサ)が次々と建てられましたとあるように、フェズには美しい装飾が施された歴史的なマドラサがいくつもあります。
- ブー・イナニア・マドラサ:精緻なイスラム装飾で有名
- アッタリーン・マドラサ:美しい中庭が見どころ
カラウィーン・モスク
チュニジアのカラウィンからやってきたアラブ人たちはフェズ川西側にカラウィンモスクを造り、これがフェズの宗教的中心となりました。
タンネリ(なめし革工房)
タンネリと呼ばれるなめし皮工場を見学できます。色とりどりの染色桶が並ぶ光景は圧巻です。
ネジャーリン木工芸博物館
かつて宿屋として利用されていた歴史的な建物で、現在は美しい木工芸品の展示スペースとなっています。
フェズの注意点:自称ガイド&客引き対策
フェズの自称ガイド問題 フェズのメディナでは、観光客を狙った自称ガイドの客引きが非常に多いのが現実です。特に以下の場所で要注意:
- ブルーゲート(バブ・ブージュルド)周辺
- 主要観光スポットの入口
- リヤドから外出する際
- スーク(市場)の入口
自称ガイドの典型的な手口
- 「メディナは迷路だから案内してあげる」
- 「今日は特別に安くしてあげる」
- 「日本人の友達がいる」
- 「最初は無料、チップだけでOK」
- 「公認ガイドだ」(偽の証明書を見せる)
効果的な断り方
- いいえ、ありがとうをはっきりと
- 目を合わせず、足を止めない
- 「I have a guide already」(すでにガイドがいます)
- 「I prefer to explore alone」(一人で探索したいです)
- 日本語で話しかけられても英語で返す
巻き込まれてしまった時の対処法
- 料金を事前に明確にする(「How much is it exactly?」)
- 不要なサービスははっきり断る
- お土産屋に連れて行かれそうになったら拒否
- 最終的に高額請求されたら交渉(相場の1/3程度)
- トラブル時は近くの警察官や店主に助けを求める
正規ガイドとの見分け方
- 政府発行の公式IDカードを持っている
- 料金体系が明確(1日300-500DH程度)
- リヤドやツアー会社からの紹介
- 複数言語を流暢に話す
- 歴史や文化の知識が豊富
私は一度、地元出身の公認ガイドに案内してもらってフェズの街を巡ったことがあります。
迷路のようなメディナの中も、細い路地をスイスイと案内してくれて、効率よく見どころを回ることができました。
観光地だけでなく、地元の人々のリアルな暮らしも垣間見れて、とっても満足度の高い体験でした!
よくあるトラブル&対処法
道に迷った場合
- 慌てずに大通りを目指す
- 警察官や制服を着た人に助けを求める(自称ガイドではなく)
- スマホのGPS機能を活用
- リヤドの住所と電話番号を控えておく
ぼったくり対策
- 相場を事前に調べる
- 最初の言い値の1/3から交渉開始
- 複数店舗で価格比較
- 「友達の店」に連れて行かれても冷静に判断
しつこい客引き対策
- 無視が一番効果的
- 立ち止まらない、振り返らない
- カメラや貴重品は見えないように
- グループで行動する
シェフシャウエン:青い街の魅力

青い街の基本情報
シャウエン(シェフシャウエン)は、北アフリカ・モロッコ北部のリフ山脈の奥深くにあります。決してアクセスがいい場所ではありませんが、山間の美しいブルーの町は「おとぎの国」と絶賛される世界中の旅行者の憧れです。
なぜ青い街になったのか?
青の街として有名になりましたが理由を知ってる人はいますでしょうか?ただただ昔は暑かったため、せめて気持ちだけでも涼しく感じるようにと青く塗り出したのが始まり説。ユダヤ人がこの辺りに入植して、シンボルの色である青色に塗り始めた説。蚊除けのために実用的に青く塗った説。などなど本当に色々ありますが、実際はどれが真実が分かってないのが現状です。
シェフシャウエンの特徴
- 全体が青色に染められた美しい風景は、まるでおとぎの国に迷い込んだかのよう
- ごく一部のエリア それも山の傾斜部に街が形成されているシェフシャウエンの上部方向のみ 青い街 が広がっている
- 他の都市に比べると田舎なので、3大うざい国の異名を持つモロッコですが、シャウエンは落ち着いた滞在ができる
【5泊7日】フェズ&シェフシャウエン モデルコース
1日目:到着日
- カサブランカ空港到着
- フェズへ移動(専用車または長距離バス)
- フェズのリヤド・ホテルにチェックイン
- 軽く街の雰囲気を感じる散策
2日目:フェズ観光1日目
- 午前:ブージュルード門から旧市街散策開始
- 午後:マドラサ(イスラム神学校)見学
- ブー・イナニア・マドラサ
- アッタリーン・マドラサ
- 夕方:カラウィーン・モスク外観見学
3日目:フェズ観光2日目
- 午前:タンネリ(なめし革工房)見学
- 午後:ネジャーリン木工芸博物館
- 午後:スーク(市場)でお土産探し
- 夕方:フェズ全景を望む展望スポット
4日目:シェフシャウエン日帰り観光
- 早朝:フェズからシェフシャウエンへ移動(バスで約4時間)
- 午前〜午後:青い街散策・写真撮影
- 夕方:フェズへ戻る(バスで約4時間)
5日目:フェズ観光3日目
- 午前:見逃した観光スポット巡り
- 午後:最後のお土産探し
- 夕方:ゆっくりとカフェでミントティー
6日目:移動日
- フェズからカサブランカ空港へ移動
- 余裕があれば途中の街で休憩
7日目:出発日
- 日本への帰国
フェズとシェフシャウエンの移動
アクセス方法
フェズの都から北上した山奥にあるシャウエンまでは、車で3時間です。カサブランカの空港から車で7時間という情報もあります。
主な移動手段
- CTMバス:フェズからシェフシャウエンまで約4時間
- 専用車・タクシー:約3時間
- 日帰りツアー:現地滞在4-5時間程度
観光に必要な日数
フェズ観光
- 最低2日間必要(個人で観光する場合1日では足りません)
- じっくり見たい場合は3日間がおすすめ
シェフシャウエン観光
- 半日で回ることができる小さな街
- 1時間あれば旧市街をぐるっと一回りできる
- フェズから日帰り観光が可能
道中の景色
フェズを離れると、一気に世界が変わる。緑の大地が広がり、豊富な水をたくわえた湖が姿を見せるとあるように、移動中も美しい景色を楽しむことができます。
文化とマナー
観光時の注意点
写真撮影について
- 人物撮影は許可を取る
- モスク内は撮影禁止の場合が多い
服装について
- 肩・膝を隠す服装が望ましい
- モスク見学時はより厳格な服装を
宗教的配慮
- 金曜日の礼拝時間を避ける
- 左手で食べ物を渡さない
🛍️ お土産と名産品
フェズの名産品
活気に満ちたスークでエスニックな小物やデーツ、オリーブオイルなど地元産のお土産を探すのもおすすめです。
代表的なお土産
- フェズブルーの陶器
- 手織りの絨毯
- 革製品
- アルガンオイル
- 真鍮製の工芸品


まとめ:フェズとシェフシャウエンは、それぞれ異なる魅力を持つモロッコの宝石のような都市です
フェズの魅力
・1200年の歴史を持つ古都
・世界遺産の旧市街
・伝統工芸の中心地
・イスラム文化の深さを体験
シェフシャウエンの魅力
・おとぎの国のような青い街並み
・フォトジェニックな景色
・落ち着いた雰囲気
・山間の美しい自然
どちらの街も、モロッコの豊かな文化と歴史を感じられる特別な場所です。迷路のような古都フェズで歴史に触れ、青い街シェフシャウエンで非日常の美しさに浸る…そんな素晴らしい旅の体験ができるはずです!
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