モロッコ旅行で楽しみの一つといえば、やっぱり食べ物!スパイスが香るタジンや山盛りのクスクス、屋台で湯気を立てる揚げ物…見るだけでわくわくしますよね。
でも、旅先で体調を崩してしまうと、せっかくの思い出が「ホテルで寝込んだ数日」に変わってしまうことも…。私自身も現地で「これ大丈夫かな?」とヒヤッとした経験がありました。
外務省も警告!モロッコでの食中毒リスク
外務省の海外安全情報でも、モロッコでの食中毒について具体的な注意喚起がされています。
外務省が特に注意を呼びかけているもの
- レストランでの氷や生サラダ
- 路上販売の食品全般
- 夏場は特に食中毒リスクが高まる
公式推奨事項
- 飲料水は必ずミネラルウォーターのみ
- 肉・魚は中までよく火が通ったもの限定
- 下痢・腹痛・発熱時は病原性大腸菌等による食中毒が疑われるため、抗生物質の服用が必要となることもある
この公式情報からも分かるように、「ちょっとくらい大丈夫」という油断は禁物です。
特にモロッコは、日本とは気候も水質も大きく違うため、普段なら大丈夫な食べ物でもお腹を壊すリスクがあります。でも正しい知識があれば、安心してモロッコの美味しい料理を堪能できるんです。
そこで今回は、外務省の注意事項も踏まえた、モロッコで食中毒を回避するための鉄則を、危険度レベル別にまとめます。
危険度レベル別|モロッコで注意したい食べ物
★★★【超注意】絶対に避けたい食べ物
生野菜・サラダ類

- 洗浄に使われる水が原因で細菌感染のリスクが高い
- 特にレタスやトマトなど皮を剥けない野菜は要注意
- ホテルの朝食ビュッフェでも油断は禁物
氷入りドリンク
- 氷の原料が水道水由来のことが多い
- 見た目にはきれいでも細菌が潜んでいる可能性
- カフェやジュースバーでも「氷なしで」とリクエストを
生肉・生の魚介類
- 特に内陸部では新鮮な魚介類の入手が困難
- 生ハムのような加工肉も保存状態に不安あり
- 沿岸部のエッサウィラでも生食は避けるのが無難
★★【注意】状況を見極めて判断
屋台の揚げ物や串焼き
- 作り置きされた料理は時間が経つと菌が繁殖
- 古い油で揚げられた食品は胃腸に負担大
- 注文してから揚げてくれる屋台を選ぶのがベスト
市場のスイーツ・パン類
- 乾燥したクッキー系は比較的安全
- クリーム系や生菓子は避ける
- ハエがたかっている商品は論外
カットフルーツ
- 皮を剥いてから時間が経ったものは危険
- 目の前でカットしてくれるなら比較的安全
- バナナやオレンジなど自分で皮を剥けるものがおすすめ

★【比較的安全】安心して楽しめる料理
タジンやクスクスなど熱々料理

- しっかりと加熱調理されているため細菌リスクが低い
- 蒸気が出ている状態で提供されるものを選ぶ
炭火でしっかり焼かれた肉料理
- ケバブやグリルチキンなど、目の前で焼かれる肉類
- 中まで火が通っているかしっかり確認
ホテルや人気レストランの調理済み料理

- 衛生管理がしっかりしている可能性が高い
- それでも生野菜は避けるのがベター
屋台&レストランのチェックポイント
外観で判断する4つのポイント
- 行列ができているか(回転率が高い=食材が新鮮)
- 料理が目の前で調理されているか
- 火がしっかり通っているか(湯気や音でチェック)
- 食器や調理器具、手元が清潔そうか
特に注意したい時間帯
昼食後の14時〜17時 この時間帯に屋台で作り置きされた料理を食べるのは避けましょう。気温が高いモロッコでは、菌の繁殖速度が早くなります。
金曜日の午後 モロッコでは金曜日が休日のため、食材の仕入れが滞りがちです。古い食材が使われている可能性があります。
安全に食べるための実践的な工夫
水分補給の鉄則
ペットボトルの水を必ず携帯
- 封がしっかり閉まっているか購入時に確認
- 偽物のペットボトルも存在するので、有名ブランドを選ぶ
- 「Sidi Ali」「Ain Saiss」などモロッコの定番ブランドが安心
飲み物は常温または冷蔵ボトルで
- 氷は絶対に避ける
- 炭酸飲料も缶やペットボトルで
- 屋台のフレッシュジュースは魅力的だけどできれば我慢
日本から持参すべき薬
整腸剤(ビオフェルミンなど)
- 旅行2週間前から服用開始で予防効果アップ
- 現地でも毎日継続服用
胃腸薬(正露丸、ストッパなど)
- 症状が出た時の応急処置用
- 小分けにして常に携帯
ポカリスエットの粉末
- 下痢による脱水症状の対策
- 水に溶かして飲めば電解質補給
体温計
- 発熱の有無をチェック
- 現地の病院受診時にも役立つ
地元の人に愛される安全な料理5選
観光客向けのレストランも良いけれど、現地の人が普段食べている料理の中にも、安全で美味しいものがたくさんあります。
1. ハリラスープ
特徴: トマトベースの栄養満点スープ。レンズ豆や香菜がたっぷり入って、しっかり煮込まれているから安全性が高い。
おすすめ度: ★★★ 食べられる場所: どの街の食堂でも定番メニュー

2. ブリワット(春巻き風パイ)
特徴: 高温の油でカリッと揚げられるから中まで火が通る。チーズやひき肉入りが人気で、一口サイズで食べやすい。
おすすめ度: ★★★ 食べられる場所: カフェや軽食スタンド
3. メシュウィ(焼き肉)
特徴: 炭火でじっくり焼かれた羊肉や鶏肉。目の前で調理してくれる店が多く、焼き立てが食べられる。
おすすめ度: ★★★ 食べられる場所: 専門店や市場の焼肉スタンド

4. パスティーラ(甘いパイ)
特徴: 鶏肉と甘いスパイス、アーモンドが入った特別なパイ。オーブンでしっかり焼かれるから安全。
おすすめ度: ★★★ 食べられる場所: 高級レストランや老舗パティスリー
5. ミントティー
特徴: しっかり煮沸されたお茶に大量の砂糖とミント。疲労回復にも効果的で、どこでも安心して飲める。家庭、お店によって味が違うので飲み比べもおススメ。
おすすめ度: ★★★ 飲める場所: カフェ、レストラン、一般家庭
旅行前の準備で差がつく!事前対策
現地に行ってから慌てるより、日本にいるうちから準備しておくことで、食中毒のリスクを大幅に減らせます。
出発2週間前から始める腸内環境づくり
乳酸菌サプリの摂取開始
- 腸内の善玉菌を増やして免疫力アップ
- ビフィズス菌やラクトバチルス菌入りがおすすめ
- 整腸剤と併用すればより効果的
私は毎日腸活の一環でサプリを飲んでます。ミヤリサンかビオスリー。「現地で当たらなかった」のは、このおかげかも?と思っています。
消化の良い食事を心がける
- 油っこい食事や刺激物を控える
- 野菜や発酵食品を積極的に摂取
暴飲暴食を避ける
- 胃腸への負担を減らして体調を整える
旅行保険の確認
食中毒も補償対象に含まれているか
- 医療費だけでなく、帰国費用もカバーされるか確認
現地での医療機関情報
- 日本語対応可能な病院の有無
- 保険会社指定の医療機関リスト
24時間対応の連絡先
- 緊急時にすぐ連絡できる番号を控えておく
もしも体調を崩してしまったら
軽い症状の時(下痢・軽い腹痛)
1. 水分補給を最優先
- 経口補水液やスポーツドリンクで脱水予防
- 少量ずつ頻繁に摂取(一気に飲むと嘔吐の原因に)
- 冷たすぎるものは避けて常温で
2. 食事は控えめに
- 最初の24時間は消化の良いものだけ
- バナナ、白いパン、おかゆ(ホテルで頼める場合)
- 乳製品や油っこいものは避ける
3. 薬の服用と医療機関への相談
- 整腸剤で腸内環境を整える
- 軽度なら市販の下痢止めも検討(ただし感染性の下痢では逆効果の場合も)
- 症状が改善しない場合は早めに医療機関へ(外務省によると抗生物質が必要なケースもあり)
重い症状の時(高熱・激しい腹痛・嘔吐)
1. すぐに医療機関へ
- ホテルのフロントに相談して病院を紹介してもらう
- 旅行保険の24時間サポートに電話
- 一人で行かず、付き添いを頼む
2. 症状と食べたものを記録
- いつ何を食べたかメモしておく
- 症状の変化(時間・程度)
- 服用した薬と時間
3. 水分補給は慎重に
- 嘔吐がひどい時はスプーン1杯ずつから
- 経口補水液が理想的(なければ薄めたスポーツドリンク)
- 吐き気が治まってから少しずつ量を増やす
まとめ|安心してモロッコグルメを満喫するために
モロッコの食は、旅の大きな魅力の一つ。スパイスの効いた料理やミントティーの香りは、きっと忘れられない思い出になるはずです。
でも体調を崩してしまったら、観光も買い物も楽しめなくなっちゃう。「危険度レベル別に見極める目」を持つことで、リスクを最小限に抑えながら美味しいモロッコ料理を満喫できるよ。
最重要ポイントのおさらい
- 生もの・氷・生野菜は基本的にNG
- 熱々の料理を選ぶ
- 人気店・行列店を選ぶ
- 水分補給はペットボトル水で
- 体調管理グッズは必ず持参
最初は不安かもしれないけど、基本的な注意点を守れば、モロッコの食文化を十分楽しめる。せっかくの旅行だから、安全に配慮しつつも思い切って現地グルメにチャレンジしてほしい!
現地の人が食べているからといって、必ずしも観光客にも安全とは限りません。現地の方は子供の頃からその環境に慣れ親しんでいるからです。でも、正しい知識と準備があれば大丈夫。
美味しいタジンやミントティーを囲んで、素敵なモロッコ旅行の思い出を作ってね。ボン・ヴォヤージュ!
☆モロッコでは飲み水も食べ物と同じくらい注意が必要です。特に暑い季節は、食中毒と合わせて“水の安全対策”も知っておくと安心ですよ。詳しくはこちらの記事でまとめています

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